文春文庫の6月の新刊。
やはり司馬遼太郎の文体には、文春文庫のフォント、版面が非常に合う。
自慢ではないが幕末・明治ものとエッセイ、評論はほとんど読了している。
いまさら司馬遼太郎入門などは・・・と少々軽んじていたが、
本書の内容は非常に読み応えがあった。
- 作者: 文藝春秋,文芸春秋=
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/06/07
- メディア: 文庫
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名場面、あらすじ、読みどころ、キャラクターガイド、相関関係図でたっぷり紹介。
そして、長編小説、短編小説、紀行・エッセイ・評論・その他の全作品を紹介する。
もちろん文春だけではなく、全出版社を網羅。
巻末には、「わが小説のはじまり」(司馬遼太郎)、「儒教への厳しい目」(宮城谷昌光)
を特別に収録している。
再度読みたくなる作品。未読の作品が次々に沸いてくる。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1989/06/01
- メディア: 文庫
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再読したくなった作品の一つが、1986年の作品「ロシアについて」。
当時はロシアではなくソビエト連邦だった。その時代にのソ連・ロシアの原型を
「シビル・ハン国」「タタールのくびき」から説いた司馬史観に学生時代の小生は魅かれた。
読んだ後に宗谷岬に行き、宗谷海峡ごしに樺太(サハリン)の山並みを見た憶えがある。
「あれがロシアか・・・」と。
書店の文庫棚も司馬遼太郎作品が少なくなった。
反面、大型のブックオフに行くとほとんどの作品が揃う今日この頃・・・。