書店は「西郷隆盛」「幕末」で溢れ、
NHKは「これでもかこれでもか」と
関連番組(番宣)を流す。
西郷隆盛ほどドラマ化が難しい人もいないと思う。
そのスケールゆえに、雄大に描けば全体像がボヤケ、
歴史事象にフォーカスすれば人物像が矮小化される。
描き方が難しい・・・。
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NHK-BS 「幕末ヒーロー伝!薩摩藩の底力」で
磯田道史さんが上手いことを言っていた。
「西郷は、目標のロマンチストにして
手段のリアリストなので強いんですよ。」
私も同感。西郷の本質は冷徹なリアリストで
「革命は銃口から生まれる」という革命家だと思う。
(特に明治六年の政変までは)
でなければ討幕や廃藩置県は成し遂げられない。
しかし、ドラマの主人公として考えると
冷徹なリアリストだけでは視聴者が辛い・・
どうしても「着流しに犬を連れた西郷さん」
寄りになるのは理解できる。
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今年の大河で鈴木亮平が演じる
「西郷どん」は、どんな感じなのだろう?
なんとなく今までにはない
「西郷どん」を見せてくれそうで
期待している。
この時代に限定するとロマンチスト西郷と
リアリスト大久保の図式が際立つ。
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司馬遼太郎の原作に幕末編を加えてドラマ化した。
放送時にリアルタイムで見た記憶は無いが
西郷隆盛の鬼気迫る演技が凄い。
今までで一番印象に残る「西郷どん」だ。
特に明治六年「太政官会議」シーンでの