Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

おお、大砲 (司馬遼太郎)


「おお、大砲」は、天誅組異聞とも言える司馬遼太郎の短編小説。

(「人斬り以蔵」に収録)

昨日読んだ「幕末維新の城」に書かれていた

奈良県高取城が舞台と聞き、早速、購入し読了する。


人斬り以蔵 (新潮文庫)

人斬り以蔵 (新潮文庫)

和州高取の植村藩に、まるで生き物然として君臨する

ブリキトースという大砲の始末記だが、

侍のころはばかばかしいことが多かったな」という

主人公の述懐のなかに作者の言い分もこめられているようだ。


 ブリキトース砲


読後には映画「たそがれ清兵衛」と「壬生義士伝」の

映像がイメージされた。


山深き太平の城下町に突如訪れる幕末の動乱。

少々滑稽でもあり、司馬遼太郎には珍しく色ネタもある。

侍のころはばかばかしいことが多かったな」・・・

ますます高取城に行ってみたくなった。