渡哲也さんが亡くなった。
その見事なまでの男気と美学が様々に語られる。それらを
聞くにつけ、尊い俳優をなくした事実を付き尽きられる。
代表作として「西部警察」、大河ドラマ「秀吉」の信長、「坂の上の雲」の
東郷平八郎、スペシャルドラマ「マグロ」「弟」などがあげられていた。
8/16の「安住紳一郎の日曜天国」では、エンディングに「西部警察」の
勇ましいテーマソングで締めくくった。
私が思う渡哲也さんの代表作は、これらとはちょっと違う。
1978年にテレビ朝日で放送された「浮浪雲(はぐれぐも)」だ。
原作はジョージ秋山のコミック。
幕末の品川宿を舞台に問屋の主人「雲」(渡哲也)と妻の「かめ」
いつも遊んでばかり酒好き女好きの「雲」を演じる渡哲也がいい!
「あちきと遊ばない?」が口癖で、飄々とふわふわと柔らかな
「かぶきもの」を演じる渡哲也。それに絡むオッチョコチョイで
ちょっと抜けている「妻」桃井かおり。両親顔負けの秀才「新之助」が
いい味を出している。
時代考証はメチャクチャで、勝海舟、新選組、清水の次郎長、森の石松、
坂本竜馬など実在の人物も登場する。「妻」かめ(桃井かおり)が掃除を
しながら口ずさむ歌はピンクレディー(笑)・・・。
かっちりとしたイメージの渡さんが、遊び人をやるギャップも
魅力的だった。渡さんと言えば私はこの作品「浮浪雲」を推す。
合掌
(8/18追記)
今日の「たまむすび」のコーナー「町山智浩のアメリカ流れ者」は、
渡哲也追悼企画だった。町山さんが渡哲也の名作映画3本を選んだが、
その中のベスト1が「浮浪雲(はぐれぐも)だった。
やはり、私の目に狂いはなかった!