最近の私のおススメ番組「オモウマい店」が、どうやら一人勝ちのようだ。
4月期の新バラエティー番組は軒並み苦戦する中、世帯視聴率12%を取る。
その証拠にYahooニュースでも取り上げられていた。
「普通の人にプロが負けてしまって」
「オモウマい店」の主役は市井の人々。
登場する店はどこも、お客さんが喜んでもらう為に、大盛にしたり、おまけや
お土産をくれたりと採算度外視。儲けなど全くないサービスをしてくれる。
登場する人たちは十人十色であるものの。みんな精練。頭が下がる。
愛すべき同時代人だ。見ていると、笑えたり、胸が熱くなったりする一方、
気分が明るくなる。
素晴らしき市井の人たちに、プロの制作者とお笑い芸人が作る番組が
負けてしまっている。と民放制作幹部がボヤいているそうだ。
「オモウマい店」(中京テレビ)
「ポツンと一軒家」(テレビ朝日)
「家、ついて行ってイイですか?」(テレビ東京)
「youは何しに日本へ」(テレビ東京)
市井の人が主役の番組には台本がない。
足で稼ぐしかないから、制作する番組ディレクター達は大変だ。
「一日中空港で外国人に声をかけまくる」
「航空写真だけを頼りに場所を探しまくる」
「縁もゆかりもない土地で、ひたすらオモウマい店を聞き出す」
コスパ(コストパフォーマンス)とは無縁の制作手法だ。
でも足で稼ぐ手法は裏切らない。汗は決して裏切らない。
(と私は思っている)
汗をかいた分だけ、面白い番組ができる可能性は高くなる。
それが「オモウマい店」で証明されているのも嬉しい。
番組の密着取材が終わりディレクターが店を去る時、必ず店の主人、奥さんが
ジーンと感傷的なる。そして「あんたの結婚式に呼んでくれよな」と言われる。
これだけを見ても、取材ディレクター達がいかに真摯に市井の人々に接しているか
がよくわかる。
最近の「オモウマい店」は、ほとんど「世界ウルルン滞在記」と化している。
それもまたよし。