Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

普通の人にプロが負けてしまって

最近の私のおススメ番組「オモウマい店」が、どうやら一人勝ちのようだ。

4月期の新バラエティー番組は軒並み苦戦する中、世帯視聴率12%を取る。

その証拠にYahooニュースでも取り上げられていた。 

普通の人にプロが負けてしまって」 

  

f:id:Makotsu:20210519181353j:plain

news.yahoo.co.jp

 

「オモウマい店」の主役は市井の人々。 

登場する店はどこも、お客さんが喜んでもらう為に、大盛にしたり、おまけや

お土産をくれたりと採算度外視。儲けなど全くないサービスをしてくれる。

登場する人たちは十人十色であるものの。みんな精練。頭が下がる。

愛すべき同時代人だ。見ていると、笑えたり、胸が熱くなったりする一方、

気分が明るくなる。 

素晴らしき市井の人たちに、プロの制作者とお笑い芸人が作る番組が

負けてしまっている。と民放制作幹部がボヤいているそうだ。

  

オモウマい店」(中京テレビ)

ポツンと一軒家」(テレビ朝日

家、ついて行ってイイですか?」(テレビ東京

youは何しに日本へ」(テレビ東京

 

 市井の人が主役の番組には台本がない。

足で稼ぐしかないから、制作する番組ディレクター達は大変だ。

「一日中空港で外国人に声をかけまくる」

「航空写真だけを頼りに場所を探しまくる」

「縁もゆかりもない土地で、ひたすらオモウマい店を聞き出す」

コスパ(コストパフォーマンス)とは無縁の制作手法だ。 

 

でも足で稼ぐ手法は裏切らない。汗は決して裏切らない。

(と私は思っている)

汗をかいた分だけ、面白い番組ができる可能性は高くなる。

それが「オモウマい店」で証明されているのも嬉しい。

 

makotsu.hatenablog.com

 

番組の密着取材が終わりディレクターが店を去る時、必ず店の主人、奥さんが

ジーンと感傷的なる。そして「あんたの結婚式に呼んでくれよな」と言われる。

これだけを見ても、取材ディレクター達がいかに真摯に市井の人々に接しているか

がよくわかる。

 

最近の「オモウマい店」は、ほとんど「世界ウルルン滞在記」と化している。

それもまたよし。

 

youtu.be