早稲田演劇博物館の特別展
「あゝ新宿 −スペクタクルとしての都市」を
ようやく最終日(7日)に見に行くことができた。
当日は早稲田大学のオープンキャンパスで
高校3年生、親御さんで大学内はごった返していた。
演劇博物館にもそれらしい、高校生の親子連れが
多数訪れていた。
我々より上の世代。つまり60年代、70年代の
新宿の街にはスペクタクルな新宿文化とも
いうべきものが存在した。
西口地下広場のフォークゲリラ、
名曲喫茶・風月堂、ジャズ喫茶DIG、
紀伊國屋書店、紀伊國屋ホール、
中村屋、高野フルーツパーラー
花園神社の赤テント(状況劇場)
アートシアター新宿文化、
新宿ピットイン
私も80年代にアングラ芝居にのめり込み、
「つかこうへい」「赤テント」「第三舞台」
「第三エロチカ」など小劇場を通じて
新宿文化の後塵に触れ大いに刺激を受けた世代だ。
なので今回の特別展は楽しみにしていた。
一つ興味があったのは、その後の新宿文化だ。
新宿ゴールデン街、二丁目ゲイタウンが残る一方で
サブカル的な60年代、70年代の新宿文化は、
下北沢、高円寺、阿佐ヶ谷、中野、新大久保などの
周辺地域に拡散されてしまったと解説されていた。
また、新宿アルタの「笑っていいとも」
新宿河田町の旧フジテレビに代表される
80年代から90年代の「たのしくなければテレビじゃない」
的なノリも新宿文化として展示されていた。
これは少々、意外だった。
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展示会場内で上映されていたのが、
大島渚の「新宿泥棒日記」(1968年)
往時の新宿を雰囲気が伺え、
横尾忠則、唐十郎、田辺茂一、そして
麿赤兒、李礼仙、大久保鷹、四谷シモン、
不破万作ら状況劇場の面々が出演し、
スペクタクルな新宿文化を体験できた。
この映画は「本屋家業」(角川春樹事務所)
の中にも記述があったので記憶にあった。