1981年、”山口組”の三代目田岡組長が亡くなる。
四代目竹中組長の就任(1984年)を巡り、
直後から両者の間で大抗争が勃発した。 山一抗争である。
劣勢に立った一和会は起死回生の策として、四代目竹中組長の暗殺を謀り、
ヒットマンを地下に潜らせ、1985年に竹中組長、中山若頭を暗殺する。
No.1、2のタマを取られた山口組の怒りは凄まじく、血の報復がはじまった。
1984年から1989年にかけて山口組と一和会の間に317件の大小抗争が発生し、
死者29人、負傷者66人、逮捕者は560人に上った。
- 作者: 木村勝美
- 出版社/メーカー: メディアックス
- 発売日: 2012/12/10
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当時の報道は凄まじかった。
なんせ山口組のトップ2人がマンションの玄関で暗殺されたのだ、
テレビニュース、新聞の紙面、週刊詩、月刊誌、実話系雑誌・・・
あらゆるメディアが抗争の詳細をトップ記事で扱った。
山口組、一和会ともに頻繁に記者会見を行い、報道合戦がヒートアップした。
当時の私はその報道を隈なく見ていた。鮮烈な記憶に残っている。
そんな昔を報道を思い出させてくれる本のタイトルだった。
書店で見つけて思わず買って読んでみた。
本書には、暗殺計画の実行過程と、「山口組組長暗殺」の使命と絶望を
背負った4人のヒットマンの「極道としての美学」が描かれていた。
やはりヒットマンの根底にあったのは「極道の美学」であった。