Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

タモリ論 〜すべては、ここから始まった

タモリが好きでね。

お笑いBIG3の中でもタモさんが一番だと思う。

でも理由を説明するのが難しい・・・。

クイックジャパン Vol.41「タモリ」は名著だと思う。

そんな中、新刊が出た。


タモリ論 (新潮新書)

タモリ論 (新潮新書)


タモリの本当の”凄さ”って何だろう?

なぜ三十年以上も毎日生放送の司会を超然と続けられるのか?

小説家”樋口毅宏”がサングラスの奥に隠された孤独や絶望を

タモリうんちく」を駆使して、この男の狂気と真髄に迫る。


  ・私的「笑っていいとも」名場面

  ・お笑いBIG3との比較(ビートたけし明石家さんま

  ・聖地巡礼新宿アルタ

  ・フジテレビの落日、「いいとも」の終焉


読めば読むほど”凄さ”は何か分からなくなった・・・

ますます混沌(カオス)にはまり込んでいく。

タモリ曰く

難しいことを難しいまま言うやつ、あれ、馬鹿だよね


さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)

さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)

雑司ヶ谷R.I.P.

雑司ヶ谷R.I.P.


混沌の中でもタモリブレイクのきっかけは明確だ。

すべては、ここからはじまった。

樋口毅宏の処女作「さらば雑司ヶ谷」より


物語の舞台となる雑司ヶ谷の商店街の店主たちが

「人生最高の音楽家は誰か?」と議論する場面で・・・

甘味屋の香代がオザケンこと小沢健ニが人類最高のミュージシャンと

主張するために、タモリの発言を持ってくる。


 むかし、いいともにオザケンが出たとき、タモリがこう言ったの

 「俺、長年歌番組やってるけど、いいと思う歌詞は小沢くんさけなんだよね。あれ凄いよね、
〜左へカーブを曲がると、光る海が見えてくる。僕は思う、この瞬間は続くと、いつまでも〜 って

  俺、人生をあそこまで肯定できないもん」

 あのタモリが言ったんだよ。四半世紀、お昼の生放送の司会を務めて気が狂わない人間が!

 まともな人ならとっくにノイローゼになってるよ。タモリが狂わないのは、自分にも他人にも

 何ひとつ期待をしていないから。そんな絶望大王に、「自分はあそこまで人生を肯定できない」

 って言わしめたアーティストが他にいる?


ウメ吉が舌うちをする。タモリが言うんならしょうがねえかといった表情だった。