Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

立川志の輔  質屋暦

正月のテレビ番組はつまらないね。

マンネリで新鮮味はないし、尺(時間)は長いし。自ずとNHKやBS、CSを見てしまう。

改めて見るとNHKの番組はなかなか面白い。

昨日も「タイムスクープハンター」「ファミリーヒストリー

NHKスペシャル 戦後70年ニッポンの肖像」を見たがよく出来ている。


タイムスクープハンター OFFICIAL BOOK (学研ムック)

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「タイムスクープハンター」は、明治6年太陽暦(グレゴリオ暦)を

導入した時の騒動を題材にした”お正月パニック! 改暦大騒動"。

立川志の輔さんが、2013年PARCO公演で演じた新作落語質屋暦」と同じ題材だった。


質屋暦の志の輔さんのマクラが興味深かった。


明治5年秋、時の参議”大隈重信”は、政府の財政難に頭を悩めていた。

大隈 「財政を建て直す何かいい知恵はないものか?」

官吏 「それじゃあ公務員の給料を減らしましょう」

大隈 「それは反発が強いだろ」

官吏 「いっそのこと公務員を削減してしまえば」

大隈 「そりゃもっとマズイよ」

官吏 「・・・・ 検討していた太陽暦導入しちゃいましょうか?」

大隈 「何それ?」

官吏 「明治5年の12月3日がちょうど西洋暦1873年の1月1日にあたるんですよ。

    だからここで太陽暦を導入しましょう。そうすれば12月は2日間しかないから
    12月末の給与を支払わなくてよくなります。」(当時、官吏は月給制に移行したばかりだった)

大隈 「それ、いいね〜」

官吏 「それだけでなく、明治6年太陰暦では閏6月がある年ですが、太陽暦にすれば

    閏月がなくなるので、もう1ヶ月分の給与も支払わなくよくなります」

    (太陰暦では3年に1度、閏月を入れ、1年13カ月で調整)

大隈 「いいね、いいね! それすぐやろう。

    そうだ。新暦切り替えの必要性をまず知識階級に納得させる為に、

    福沢(諭吉)に何か本を書かせよう。」

    (福沢諭吉はたった6時間で『改歴弁(辧)』を書き上げた)


明治改暦―「時」の文明開化

明治改暦―「時」の文明開化


こうして明治5年11月9日太政官は突如として

「明治5年は12月2日で終了し太陽暦に変更する」旨を公布した。

・・・あと1ヶ月で正月!

・・・新暦って何なんだよ!

そんな庶民のドタバタぶりが志の輔さんの落語「質屋暦」であり、

「タイムスクープハンター お正月パニック! 改暦大騒動」だった。


NHK・・・なかなかインスパイアさせてくれるぜ!

日本におけるグレゴリオ暦導入(ウィキペディア