Makotsu Garage

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特攻 ― 戦争と日本人

中公新書8月の新刊。

読了。


特攻

日本的美学か、統帥の外道か

それは志願か、強制だったか


特攻――戦争と日本人 (中公新書)

特攻――戦争と日本人 (中公新書)


最初の神風特攻作戦と言われている

敷島隊5機の戦果は、

空母1隻撃沈、1隻炎上撃破、巡洋艦1隻撃沈

海軍省布告より)


マリアナ沖海戦で空母9隻から500機で

正攻法の攻撃をしかけながら一隻も沈めることが

できなかったことを考えると、

特攻作戦は驚異的な威力であった。

※相手が正規空母護衛空母の差はあるが。



関係者の戦後の回顧録によれば

敷島隊の隊長、関大尉は特攻を打診された際、

「一晩考えさせて欲しい」と答えた。

また、同行していた同盟通信社の報道班員に

こう不満を述べていた。
 
「報道班員、日本ももうおしまいだよ。

 ぼくのような優秀なパイロットを殺すなんて。

 ぼくなら体当たりせずとも敵母艦の飛行甲板に

 50番(500キロ爆弾)を命中させる自信がある。」