大林宜彦監督の追悼記事・コメントが相変わらず多い。
ライムスター宇多丸さんが自身のラジオ番組で行った
「大林宜彦映画 総選挙」。そして朝日新聞で2週にわたり
掲載された、大林ファン歴40年の編集委員:石飛徳樹さんの
記事が興味深かった。
◎4月23日(木)アフター6ジャンクション
追悼特別企画 「第一回 大林宣彦映画 総選挙」
1位:「時をかける少女」
2位:「さびしんぼう」
3位:「青春デンデケデケデケ」
4位:「ふたり」
5位:「転校生」
6位: 「この空の花 長岡花火物語」
7位: 「HOUSE ハウス」
8位:「異人たちとの夏」
9位:「はるか、ノスタルジィ」
10位:「花筐」
◎朝日新聞夕刊 4月17日、24日
記事の中で石飛さんは、
大林映画は3つの時代に分かれるという。
①8ミリや16ミリでの個人映画の時代(~1977)
②35ミリが中心の商業映画の時代(1977~2011)
③個人映画と商業映画が融合した新しい映画の時代(2011~2020)
私は②の時代しか観ていないのだ。今、いろんな方が大林監督について
語っている内容の多くが③についてだ。先日はNHKのEテレでETV特集
が放送されたので録画した。大林映画を理解するには、私も是非③の
作品群についても触れてみたいと思う。
もう一つ 、「時をかける少女」についての記述も興味深かった。
(「時をかける少女」の)2本立ての併映は、人気絶頂の薬師丸ひろ子の
「探偵物語」だった。観客動員は保証されている。大林監督は興行の
心配をせず、自分のやりたかった「大正浪漫」をやろうと思った。
「竹久夢二のような、現実にいない少女をやってもらおうと思いました。
僕たちおじさん(大林監督と角川春樹P)の胸がときめけば、誰もみに
こなくてもいい、と」これが配給収入28億円の大ヒットとなった。
大正浪漫。竹久夢二。だったのか・・・
昭和末期に青春を迎えた我々も、これに見事に魅了された。