Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

幕末明治のはこだて(東京都写真美術館)

この展覧会も5/8までだったので、神保町の帰りに

恵比寿ガーデンプレイス足を延ばす。

幕末明治の箱館(函館)といえば、戊辰戦争五稜郭の戦い。

このあたりのリアルな写真が見たかった。

 

全体の感想でいうと、展示はいまひとつだった。

戊辰戦争関連の写真は見たことのあるものばかりで、

図録も買わなかった。

写真を見て分かるのは、箱館が幕末からかなり賑わった街

だったということ。やはり安政6年(1859年)から

開港し海外貿易が行われただけのことはある。

 

 

お目当ての一つ、五稜郭に陣取った旧幕府軍(榎本軍)の写真。

幕末にフランスの軍事顧問団として来日し、幕府陸軍の教官となっていた

将校のうち一部の将校は、本国に帰還しろという命令に反し、江戸を脱走し、

教え子である幕府陸軍とともに箱館で戦った。その将校たちが幕府陸軍

士官と一緒に写ってる有名な写真だ。

 

この写真、実物(?)はすごく小さい。

だいたい名刺ぐらいのサイズだった。

 

 

街中から仰ぎ見れる急峻な函館山は、当時あまり木々が茂ってなく

荒涼とした山肌を見せている。ワイルドだ・・・。

 

箱館の写真は明治中期で途切れている。

その理由が展示の最後に記してあった。

日露戦争を控えた明治後期、津軽海峡要塞化に伴い、函館山

砲台が建設され、山全体が要塞地帯として軍事機密となった。

一般人の入山、写真撮影、スケッチ等が厳しく制限されたのだった。

 

 

夜景の名所「函館山」が一般に開放されるのは、1945年の終戦

待たねばならなかった。

 

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