(文責:MIYAさん)
風に舞う砂塵が人の一生を決める景色になる事があるんですね。
村上春樹なら、その景色から彼女を探す冒険が始まりますね。
あ〜ヒロミは、六本木というバブル真っ盛りの街で、今の奥様に出会う冒険に出たのでした。
深大寺の蕎麦屋で職人の修業時代を経て、五人前の天せいろを、同時に出せる技術を習得した時、
国立に「手打ち蕎麦 かな井」の主人になりました。
やがて、その蕎麦屋には大学時代の仲間が集い、青春の残像を共有する
楽しい時間が流れる事になるのです。
仲間たちは、手打ち蕎麦屋に行くたびに「やっぱりヒロミの蕎麦が一番だ」
と心の中のヒロミに語りかけます。
ヒロミは「またまた〜」と、顔をクシャクシャして、照れ笑いして、
「イナゴの佃煮」をテーブルにポンと置いてくれるのでした。