Makotsu Garage

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平凡社新書 戦国15大合戦の真実

平凡社新書は、かなり大型の書店に行かないと

既刊本(棚差)が揃っているのを見たことが無い。

先日、ある大型書店に行った際、平凡社新書の既刊を眺めてみた。


これは面白い!  特に”裏日本史”的なジャンルがに充実している。



戦国15大合戦の真相―武将たちはどう戦ったか (平凡社新書)   戦国15大合戦の真相―武将たちはどう戦ったか (平凡社新書)



桶狭間川中島、長篠、山粼、小田原城、関が原、大阪の陣・・・。

これら合戦の伝え・教わる内容と、真相?の間には恐るべき乖離がある。

それは為政者の思惑、合戦語り部の創作によるものが大きい。


合戦の真相にはドラマ性など無い。

”真に強い者が勝つべくして勝った”という厳然たる事実があるのみ。


騎馬軍団を、鉄砲による新戦法で打ち破り、戦術のターニングポイントと

なった”長篠の戦い”の真相は?


 ・武田軍に騎馬軍団など存在しない。当時の軍馬はポニー並で、騎馬突進は不可能。

 ・織田軍の鉄砲数は3千挺ではなく、実際は1千挺程度。

 ・鉄砲の三段撃ち戦法など、幕末の西洋式調練を待たなければ実行不可能。

 ・織田軍の兵力は、武田軍の3倍。なおかつ堅固な陣地に籠る。

 ・織田軍は別働隊で武田軍の退路を遮断。その結果、劣勢の武田軍が織田軍陣地

  の正面攻撃に引きずり出され、打ち破られた。

 
そこには、エポックな新戦法の発案だどなかった・・・。