我々が芝居をやっていたのは1980年代。
ここのところ当時活躍していた方々の訃報が続く。
柳ジョージは、つかこうへい事務所「蒲田行進曲」でBGMとしてつかわれた
「青い瞳のステラ、1962年夏」 の印象が強烈だった。
たしか銀ちゃんと小夏がアパートで語り合うシーンで
JBLのスピーカーから、かすかに流れてくる。
最初はかすかに・・・徐々にフェーダーのレベルは上がって行く
そして間奏のストリングスは大音量になる
この曲の使い方には、本当に痺れた。
そして斎藤憐。
当時よく観に行っていたオンシアター自由劇場に脚本を提供していた。
串田和美、吉田日出子、笹野高史、小日向文世、大森博、真名古敬二・・・
富岡さんっていう劇研の先輩もいたな。
お洒落な劇団だった。
六本木から西麻布に向かう坂のところのガラス屋の地下にアトリエがあって、よく観に行った。
斎藤憐さんの作品も数多くみたけれど、一番良かったのは
「クスコ 愛の叛乱」だった。
いわば日本版マクベスで、第三皇子(のちの嵯峨天皇)を演じた小日向文世さんが輝いていた。
1992年シアターコクーン版は、YouTubeに動画がありました。
この年は小日向さんが第一皇子(平城上皇)を演じている。
5分過ぎからの豹変ぶりは見所です。
我々が夢中で追いかけた方々が鬼籍にはいってしまう。
知らぬ間に歳を重ねてきた訳だ。
合掌。