大河ドラマ「鎌倉殿の13人」・・面白い。
やはり三谷幸喜は期待を裏切らない。
目がいってしまう。胸の内に平家打倒の情念を燃え滾らせながらも
務めて平静を装う。決して本心は明かさないが時々垣間見せる
清盛憎しの情念は迫力満点。
まるで戯曲「クスコ」(作:斉藤憐)の第三の王子イヨノ(皇位奪還
の本心を隠す為に、何十年も惚け者(ほうけもの)を演じていた)であり、
仮名手本忠臣蔵 七段目・祇園一力茶屋の段で討ち入りを隠す為に
遊び更ける大星由良助のようだった。
大泉さんの名演技で、スタートから注目の大河ドラマだが、
ネットニュースでは「水曜どうでしょうにしか見えない」と
バズっている(笑)。
問題のシーンは第二話「佐殿の腹」のエンディング。
海岸の岩場の温泉に頼朝(大泉:右)を訪ねる義時(小栗:左)。
このシーンは、頼朝は義時だけに平家打倒の本心を打ち明け、
協力を要請するという名場面。
しかし・・・大泉さんが海岸の岩風呂で立ち尽くすと
「水曜どうでしょう 闘痔の旅」のワンシーンにしか見えないのだ。
これは「どうでしょう藩士※」共通の現象のようだ。
※「水曜どうでしょう」をこよなく愛する視聴者のこと。
こちらが「闘痔の旅」のワンシーン。
北海道「水無海浜温泉」で入浴前に心臓マッサージをする大泉さん。
「鎌倉殿の13人」の中に三谷幸喜が意識的に
「水曜どうでしょう」へのオマージュを織り込んでいたら
素晴らしいんだけどな~。
まあ三谷幸喜はプライドが高いから、そんなことやらないと思うけど。
(古畑任三郎では、刑事コロンボへのオマージュを散りばめていたが)
「鎌倉殿の13人」は頼朝が亡くなってからが、本当の物語のはじまり。
大泉さんの名演技を見れるもの今のうちだ。