「2013年 出版流通の展望と課題」という勉強会に参加する。
講師は文化通信社の取締役編集長”星野渉”さん。
25年にわたり出版業界を取材する立場から、取次の現状と課題を語っていただいた。
なんとなく小生の持論も裏付けられた講演内容であった。
- 作者: 日本出版学会
- 出版社/メーカー: 文化通信社
- 発売日: 2010/09/01
- メディア: 単行本
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いくつかのキーワードが印象に残った。
・業界は結果であって目的ではない。
・まずは自分が生き残ることが大切。
・取次の自己改革のスピードで、間に合うのか?
そして、ドイツ図書流通連盟の「55のテーゼ」(2025年の出版業界)
これは当事者(出版社、取次、書店)が電子出版の影響を受ける以前の段階において、
電子出版の拡大を前提として、書籍業界全体の規模や流れへの影響および
当事者各々のとるべき対策をあげたもの。
この凄いところは、当事者達が作成していることと、その作成時期。
テーゼの内容を現時点で語ることは、容易であり誰にでも可能だが、
早い段階で電子出版への危機意識が共有できている点は、畏れ入ってしまった。
- 作者: 柴野京子
- 出版社/メーカー: 弘文堂
- 発売日: 2009/07/01
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本日参加した若き取次人たち(約70名)は、非常に高い危機意識を有してるに違いない。
問題は、取次の自己改革のスピードが間に合うのか?
言いかえれば、間に合わせられるか? ということにある。
間に合うか、間に合わないかの答えは
読者のみが知る・・・
14年後のドイツ出版業界を予測 「55のテーゼ」は刺激的で興味津々