楽しみにしていたZoomイベントに参加する。
出版業界誌「文化通信社」の創業75周年記念シンポジウム
「出版社×書店×取次トップ対談
これからの出版業界のあるべき形を考える」(7月13日)
注目はその登壇者。業界内での影響力が非常に大きな方ばかりで、
その口から何が飛ぶ出すか?。コロナ禍で多くのイベントが中止
される中、今回のシンポジウムで何を話すか、目が離せない。
・第一部「これからの流通・取引制度と書店のあり方」
登壇者:松信(有隣堂社長) 、奥村(日販社長)
・第二部「出版業界の再構築に向けて必要な取組みとは」
登壇者:小野寺(河出書房新社社長・書協理事長)、近藤(トーハン社長)
よかったのは議論のやりとりにムダがなかったこと。
今回の登壇者間は日頃の関係性も深く、テーマも常に語られている
「永遠のテーマ?」だったので、こういうシンポジウムにありがちな、
登壇者間での、かみ合わない議論や空を切る意見のぶつかり合いは全くなく、
非常に聴きやすいhシンポジウムだった。
肝心の中身はというと
第一部では、そのスキームで書店の粗利が本当に30%確保できるのか?
今までのやり方とどこが違いのか?という疑問が残った。
第二部では、JPIC(出版文化産業振興財団)の機能、役割に期待・・・
と言う感じだった。総じて少し前向きになれる、いいシンポジウムだった。
15日には同じく文化通信社のオンラインセミナー「出版ビジネスを学ぶ」を
受講する。タイトルは、
「これからの時代の出版取次ー持続可能な出版流通の実現と顧客接点の創造」
取次はインフラ産業なので、常に全体最適の支店から考えざる得ない。
ある意味損な役回りだ。他のステークホルダーが自社、自分に最適なスキームを
模索するだけでいいのに、取次はそうはできず文句ばかり言われる。
私の取次出身のなので同情してしまう。
今回の中身は時に目新しいものはなかった。
急速にシュリンクする出版マーケットでは、「持続可能な」というキーワードが
流行りなようだ。