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天皇と葬儀 日本人の死生観

朝日新聞の書評(2月16日)に紹介されていた。本日、読了。

天皇、皇后両陛下の葬儀方法を見直すという

報道が流れるなか、本書では古代より昭和天皇までの

歴代の天皇の葬儀について記す。


天皇と葬儀: 日本人の死生観 (新潮選書)

天皇と葬儀: 日本人の死生観 (新潮選書)


興味深いのは明治、大正、昭和の大喪が大日本帝国統治者の

葬儀として明治以降に確立されたものであることと、

北朝四代光厳天皇(1313年〜1364年)以降

京都東山の御寺 泉涌寺が「皇室専用葬儀社」となり天皇の葬儀を

寺の専業としていたこと。(これは幕末の孝明天皇まで続く)


明治以前の天皇の葬儀は仏式だったのだ・・・


  御寺 泉涌寺


本書が最後に頁を割いているのが、昭和大喪の礼

これはリアルタイムで体験しているだけに、

昭和終焉のドキュメントは食い入るように読めた。


あの時期の体験は不思議だった。