Makotsu Garage

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映画「燃えよ剣」

こちらも一年以上待ちに待った映画「燃えよ剣」。

司馬遼太郎作品マイベスト3に入る小説であり。

近藤、土方と同じ武州天領に生まれた身としては「新選組」への

思い入れも、幕臣への思い入れも一塩なのだ。

 

燃えよ剣」映画化のニュースを聞いてから

今か今かと待ち焦がれていた。コロナのお陰で上演時期も

遅れようやく10月15日から公開となった。

 

 

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さすがに初日の金曜日は、仕事と母親の病院に荷物を届ける

ので無理。二日目の初回(9:20~)に馳せ参じる。

 

結論は可もなく不可もなく。

多摩石田村、大國魂神社くらやみ祭りから箱館五稜郭まで

燃えよ剣」の土方歳三忠実にトレースした作品だ。

うす暗い画面のリアリティはなかなかのものだった。

 

新選組の映画は難しい。

それは誰もが「物語」も「登場人物」もよく知っているからだ。

多摩から上洛、浪士隊内紛、会津藩預り、池田屋事件、鳥羽伏見、

甲陽鎮撫隊、近藤斬首、白河、会津蝦夷五稜郭・・・。

 

誰もが物語を知っているということは

ある意味、忠臣蔵太閤記と同じだ。なかなか差別化が難しい。

中でも新選組の王道とも言うべき「燃えよ剣」なのだから

突飛な作品になるはずがない。

 

逆に大河ドラマ級の物語を2時間強の作品にするのだから

その困難さは想像に難くない。

 

 

特筆すべき点としては、

柴咲コウ演じる「お雪」の存在感と幕府陸軍の近代化支援のために

来日していたフランス軍事顧問団の「ジュール・ブリューネ」を

ストリートテラー的に登場させていることか

 

土方演じる岡田准一は、申し分ない土方歳三だった

外見の見た目も、武道家としての佇まいもよかった。

(「ザ・ファブル」以来、岡田准一には思い入れがある)

 

キャストでは、新選組監察(一種のスパイ)山﨑烝を演じた

ウーマンラッシュアワー村本が、狂気を感じさせる演技で目を引いた。

鈴木亮平はなんでも出来るんだな・・西郷どんの次は近藤勇

はたまたTOKYO MER から孤狼の血、次回は土竜の唄まで・・・ 

 

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箱館における旧幕府軍フランス軍事顧問団(前列中央左がブリューネ

 

いろいろ書いたが、まずまず楽しめた映画だった。

ちなみに私の中の新選組映画ベストは「壬生義士伝」。

 

朝一番、映画館の開場前には、こんなに可愛いい土方もいました(笑)。

(最初は竈炭二郎かと思ったが、よく見ると背中に「」の文字が!)

 

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