2/19の朝日新聞書評欄にこんな記事があった。
マガジンハウスが新書レーベル「マガジンハウス新書」を
今後、奇数月下旬に2冊程度ずつ刊行するそうだ。
コンセプトは「雑誌的な発想でつくる新書」。
ここで思い出した昔話を一つ。
今から三十年前。新卒で取次会社に入社し間もない頃、
私は大手書店チェーン「S堂書店」さんの営業を担当だった。
そんな時に、うちのグループ(部署)とマガジンハウスさんの会食があった。
雑誌全盛だった当時のマガジンハウスと言えば、飛ぶ鳥を落とす勢い!
ハナコ、ターザンなど斬新な雑誌を創刊しヒットを連発し、満を持して
書籍部門を新設。ファッショナブルな書籍を刊行し始めた時だった。
就職活動でマガジンハウスも熱望していた私は、この機会に
少しでも爪痕を残しえやろうと、酒の勢いもあり出席していた
先方の部長さんに意見をぶつけた(=絡んだ)。
「ぜひ新書を出してくださいよ。他社のような教養新書で
棚差しのロングテールで売るのでははなく、御社の雑誌から派生させる
ソフィスケイトされた新書を創ってくださいよ。それを雑誌的な定期刊行物
という形態で売りましょう。鮮度が命ですから・・・」
こんなことを、酔った勢いで先方の部長さんにぶつけた。
部長さんには「ふん」と鼻で笑われた。
お前みたいな若造に何がわかる!という顔をされた。
・・・だいぶ酔った(笑)。
2022年2月19日の書評欄を見て、30年前の出来事を思い出した。
「あながち間違ってなかったじゃねえか」
そんなこと思いながら、当時刊行されたばかりのマガジンハウスの
書籍ラインナップを思いだした。