この本は友人のNさんから教えられた。
大前研一が元原発エンジニアだったなんてまったく知らなかった。
イラスト、図解、写真が豊富に使われており、用語に慣れてさえしまえば、
非常に解り易く、プロらしい説得力のある内容だった。
原発再稼働「最後の条件」: 「福島第一」事故検証プロジェクト 最終報告書
- 作者: 大前研一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/07/25
- メディア: 単行本
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福島第一原発の惨劇(1号機、3号機、4号機が水素爆発)と
福島第二原発、女川原発、東海第二原発(地震、津波の被害を受けながらも
アクシデント・マネジメントが成功し冷温停止状態に)
の明暗を分けたものは・・・・・。
事故対応で政府、自治体、電力会社の果たすべき役割は・・・
大前先生は原発推進派なので、
・福島第一事故からどんな「教訓」が得られるか?
・今後はどんなアクシデント・マネジメント(AM)体制が必要か?
・再稼働した大飯原発3,4号機の安全対策を検証する ・・・と纏めているが、
最大の反省は「これまでの政府の安全指針は間違っていた」という点であることも認めている。
ふと考える。完璧な安全指針など永遠に創ることができないのではないか。
暴走し始めた原子力を完全に制御する術を人類はまだ持っていない・・・。
いくらリスクマネジメント、ダメージコントロールが優れていてもだ。
読後も原発0%という考えは変わらなかった。