たまに光人社NF文庫の新刊を読む。
今回は軍用鉄道発達物語、どちらかというとロジスティックの本だ。
鉄道軍事利用のルーツは、モルトケ率いるプロシア参謀本部まで遡る。
普仏戦争、第一次大戦、第二次大戦・・・フランスからロシアまで
ドイツ軍のロジスティックスは鉄道が支えていた。
- 作者: 熊谷直
- 出版社/メーカー: 潮書房光人社
- 発売日: 2013/06/30
- メディア: 文庫
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日本でも鉄道敷設は国防が優先する。しかし明治の日本は貧乏だ。
民間資本(私鉄)に幹線敷設を委ねる以外方法がない。そうなると
国防上問題があっても、安価な建設費の経路に敷設される。
そして国有鉄道化法、丹那トンネル、関門トンネルの開通、弾丸列車計画・・・
時代とともに鉄道と国防は一体化していく。
日中戦争、太平洋戦争と鉄道部隊は外地へと進出する。
映画「戦場にかける橋」で有名な泰緬鉄道(タイ、ビルマ連絡鉄道)もその一つ。
本書を読んだ後にYouTubeの画像(下記)を見ると
ロジスティックスそのものの概念が日本と違うことに愕然とする。