Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

神田伯山先生 初体験

ついに「日本一チケットの取れない講談師神田伯山先生

体感することができた。(落語は師匠、講談は先生と呼ぶ)

TBSラジオ問わず語りの松之丞」を番組開始(2017年)から

聴いていた身にとっては、ついに・・・と感慨深いものがある。

 

が・・が・・・

席が二階席。おまけにここ「ルネこだいら」の2階席は傾斜が急。

まるで伯山先生の前頭葉を見下ろすような感じだった。おまけに

前半2席は客電(観客席側の照明)が煌々と付いており、なかなか

集中できなかった。しかし、後半は伯山先生エンジン全開! 

二階席から見下ろしていても、誠に見事だった。感服した。

 

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この日の演目は

 ・開口一番 神田鯉花「海賊退治

 ・神田伯山「鮫講釈

 ・神田伯山「徂徠豆腐

 ・神田伯山「宗悦殺し

    仲入り

 ・神田伯山「吉岡治太夫

 

冒頭のマクラで、「いつもは三席ですが、今日はサービスで四席やります」

と宣言し会場は大喝采。物販コーナーのサイン本が全く売れないと愚痴り

ながら開演。講談を丁寧に説明しながら、取っつきやすい爆笑話を

二席続けて会場を和ます。正直ここまでは・・・と言う感想だった。

 

三席目。三遊亭圓朝作「真景累ヶ淵」から「宗悦殺し」。

いわゆる怪談噺だ。ここで客電が落とされ舞台上だけが照明に浮かび上がる。

前半の客電付けっぱなしはこの効果の為だったのか?と思いたくなる

見事な演出だった。そしてグイグイと力づくで惹き込まれる伯山の話術。

これが講談か! 六代目・神田伯山の講談か!

そして仲入り。

仲入り後のマクラでも「サイン本が減ってない。売れてない」と愚痴り続ける。

四席目は、「寛永宮本武蔵」より「吉岡治太夫」。

宮本武蔵は出てこない噺だが、そんなことは問題ではない。伯山迫力の大立ち回り

が舞台狭しと繰り広げられた。もちろんあくまで講談で・・。

いやーすごい迫力だ。

 

たとえ遥かに高い二階席からでも、その迫力はテレビ、YouTubeでは

決して味わえないものだった。

次来るときは絶対に1階席で観たい」とアンケートに書いて会場を

後にする。仕事帰りで疲れていたが 本当に行ってよかった!

 

帰り際に見た物販コーナーは長蛇の列だった。

神田伯山先生の執念恐るべし!(販売してたのはこんな本だった)