寒い! さすがに大寒だ。
八王子の最低気温が-5度、-6度を記録する。
風が吹くと体感気温は-10度ぐらいになってそうだ。
歳をとると寒さにめっぽう弱い。
昔、スキー三昧だったことが嘘のようだ。
寒稽古なんてのもあった・・・今思えばマジか?って感じだ。
小学校から中学の頃、柔道の町道場に通っていたので
この時期に寒稽古があった。稽古が終わるとお待ちかねの
お汁粉が暖かくて美味しくて・・・いい思い出だ。
高校に進学するとそこにも寒稽古があった。それもガチな寒稽古が・・・
國學院久我山高校。久我山健児、剛健児と校歌で唄われているが、
運動部を除くと、受験勉強組と怠惰な帰宅部組が大半なので
寒稽古はかなりシンドイ・・。
大寒の前後一週間が寒稽古の期間。
開始時間は朝7時前。始発電車に乗って行った記憶がある。
一年生は6日間、二年生は3日間の参加がノルマ。三年生は希望者のみ。
メニューはマラソン、柔道、剣道(経験者優先)の3つから選択。
一年の時に選んだのはマラソン。
学校から井の頭公園まで走り、池の周りを一周散歩し、
また走って帰ってくる。距離は約4kmぐらいだろうか?
早朝から大人数の軍団が、住宅地の細い道を走り抜けるのだから
さぞかし近所迷惑だったと思う。
朝のマラソンはなかなかにキツかった。
早朝のマラソンに懲りて、二年時は柔道を選んだ。
経験者なので自身があったのだが・・・・・
畳が氷のように冷たい!足は痛くなるわ、寝技で耳が擦れて痛いわ、
マラソンにすれば良かったと後悔した。
三年時は受験も控えておりあえて苦行を選ぶ者は、
運動部を除いて少数だった。
ようやく寒稽古とは縁が離れた・・・と思っていたら。
大学に入っても寒稽古的なイベントがあった。
それは 演劇サークルの春合宿。
3月下旬に蓼科にある大学の山荘で3~4日間缶詰となり
芝居(狂言)の稽古を行う。これも寒かった。
雪に埋もれた体育館(暖房は家庭用ストーブのみ)
での稽古は苦行だった。
寒さで体は動かないし、防寒着で身動きもままならず、頭も回転しない。
とても演技どころではなく、気合で乗り切るしかなかった。
なぜあの時期に雪山の中の体育館で、芝居の稽古を
しなければならなかったのか?
誰もが、この答えを考えては負けだと思っていた。
だって合理的な理由なんかないから・・・
芝居の世界にも寒稽古があることを知った。