小田急百貨店新宿店本館の営業が終わっちゃたね・・。
再開発に伴う移転閉店なのだけど寂しい。なんたって
私にとってはもの凄ーく想い出のある場所だったから。
本当は、最後に一度訪問したかったんだけれど
残念ながらお別れを言えなかった。
まず最初の想い出は、大学時代のアルバイト。
なぜか我が演劇サークルでは歴代、小田急の地下売店でアルバイトを
するという伝統(?)があった。小田急地下改札から小田急百貨店エレベーター
売店は右から葛餅屋さん、そしてうち(明太子、お饅頭、和菓子、海産珍味)、
その隣が新聞、雑誌、煙草を売る、いわゆる駅売店。
毎日、17時から23時まで売店で饅頭、和菓子、海産珍味を売っていた。
通勤帰りのサラリーマン、小田急百貨店から家路につく主婦層、
ロマンスカーに乗って旅路に出る旅行客・・・
ものすごくよく売れた。
駅売店にはいろんな人が買いに来た。様々なドラマがあるように見えた。
今思えば、NHKの「ドキュメント72時間」を見ているようだった。
二つ目の想い出は、
大学を出て就職した出版取次会社で、最初に一人で担当したお店が
三省堂書店新宿西口店。小田急百貨店の12階スカイタウンび中にあった。
毎朝、飯田橋の会社で荷物(書籍)を積み、2tトラックで9時過ぎには
小田急百貨店の搬入口に到着。そこで入館証をもらい台車で12階の三省堂書店まで
荷物を運ぶ。そこで検品作業を行い。10時の開店となる。
その後売場担当者との商談を行い、注文をとり昼前に会社へ向かう・・・
月曜~金曜まで毎日、約3年間この生活が続いた。
搬入口から、倉庫、休憩室から社員食堂まで、当時は小田急百貨店の
迷路のようなバックヤードを隅から隅まで熟知していた。
好きな時間・場所は、朝、検品が終わった後、開店までの間に、
三省堂書店の休憩室で一服煙草を吸うことだった。三省堂書店のあった
スカイタウン(矢印の場所)は、床から天井までガラス窓なので眺めがいい。
朝の新宿の街並みを見下ろしながらの一服は格別だった。
百貨店の店長応接室を借りて行った、作家「原寮さん」の
サイン会&ファンミーティングも想い出に残っている。原さんがちょうど
売れはじめた頃で、昔からのファンとの熱い交流が感動的だった。
他にも赤川次郎やチャチャのサイン会と想い出を話せばきりがない。
聞けば小田急百貨店の脇からミロードへ向かうモザイク通りも姿を消すようだ。
これも時の流れ・・思い出がどんどん姿を消してしまうな。
なんて言っていても仕方ないので、新しい小田急百貨店に期待!
お世話になった新宿本館には感謝とお礼を!