カリスマ経営者がまたひとり・・・
山内元任天堂社長の伝説は数多い。
私はマリナーズ・オーナーになった話が好きだ。
ユリイカ2006年6月号 特集=任天堂/NINTENDO 遊びの哲学
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1992年、米国大リーグ球団シアトル・マリナーズが経営危機に瀕し、シアトルから移転されることも考えられた。
山内は「長い間米国任天堂を置かせてくれたシアトルへの恩返し」として大リーグ球団をシアトルに留めるために、
ポケットマネーでマリナーズ運営会社の株式を購入。大リーグ史上初の非白人オーナーとなった。
社長を退いた後も共同オーナーに名を連ねていた。
(現在は任天堂が株を買い取り、マリナーズ運営会社The Baseball Club of Seattleは
任天堂の持分法適用会社となっている)
山内は、基本的には金だけ出し、口を出すことはない。
それどころか「飛行機が嫌いだから」という理由で、
マリナーズの本拠地セーフコ・フィールドに一度も行ったことがない。
しかし、一度だけ口を出したことがある。
イチローが大リーグへ挑戦を表明した時だ。
「何が何でも獲れ」と厳命を下した。
山内がマリナーズに対して口出しをしたのはこれっきりだった。
「独特の経営哲学」で知られ、ワンマン経営者の典型として語られる事が多いが、
宮本茂は「皆、社長の喜ぶ顔が見たくてやっている」と語りる・・・
カリスマ性を持ち合わせた経営者であったのは間違いない