Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

サザエ(北条政子)とカツオ(北条義時)

 

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を三谷幸喜自らが

サザエさんに例えて解説している。秀逸な解説だ。

 

サザエ(政子)カツオ(義時)が手を組んで、マスオ(頼朝)の死後に、

波平(初代執権・時政)を磯野家から追い出す。

しかも義時はタラちゃん(3代将軍・源実朝)を滅ぼしてしまう。

フグ田(源)家が滅亡して、磯野(北条)家鎌倉時代ができるというすごいドラマ

 

鎌倉から室町、戦国にわたる日本の中世は、

なんでもありの、かなりアナーキーな世界だったようだ。

現代に至る日本人の社会規範、道徳観が形成されたのは

天下泰平が300年続く江戸時代からという説は

どうやら本当のようだ。

 

逆に言うと、日本人の中にはアナーキー

DNAが埋め込まれているということか・・・

 

 

「鎌倉殿の13人」と同時代を描いた

1979年の大河ドラマ草燃ゆる」は、当時よく見ていた。

今思えば主人公の源頼朝石坂浩二)、北条政子岩下志麻)、

北条義時松平健)たちは皆ヒール(悪役)だった。

 

頼朝の義経国広富之)に対する非情さ。

政子、義時が、二代将軍頼家(郷ひろみ)や 梶原、比企、和田、三浦、

畠山などの有力御家人を次々と粛清してゆく冷酷さは、当時見ていて

違和感を感じたのを覚えている。

 

 

「鎌倉殿の13人」で大庭景親を演じる國村隼さん

 出演発表の際に、まさにそのアナーキーさを語っていた。

脚本に描かれる坂東武者の気質が実に面白く、江戸時代とも戦国時代とも

随分違うことに驚かされた。皆、仲間。何らかの縁でつながっている。

ところが、いざ戦いとなれば親子でさえも命のやり取りをする。

情緒に流されることはなく、その実利主義はすさまじくもあり、あっけらかんとしている。

 

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