Makotsu Garage

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検証 日本海軍航空隊

読みたい記事があったので、久々に「歴史群像」を購入。

「検証 日本海軍航空隊 ~基地部隊と母艦部隊の運用構想と戦い」

巻頭全17頁となかなかのボリューム記事だった。

 

歴史群像 2022年2月号 [雑誌]

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先日、香取慎吾山本五十六を演じたNHKドラマでもお馴染み

ロンドン海軍軍縮条約」で、補助艦艇までも英米劣勢の

足枷をはめられた帝国海軍。対米作戦構想の本はあくまで

ハワイから渡洋してくるアメリカ艦隊をマーシャル諸島で、

同等の戦力まで漸減・消耗させ、マリアナ諸島近海で主力艦隊同士の

決戦を挑む・・・・という結構都合のいいシナリオ。

 

ではどうやってアメリカ艦隊を漸減させるか?

潜水艦、駆逐艦による野戦、空母部隊による空襲・・・

当初の構想はすべてロンドン海軍軍縮条約で、制限が

加えられ実現不可能になった。そこで生まれたのが

長距離洋上攻撃」という独創的アイデア

 

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その構想に沿って整備されたのが有名な

九六式陸上攻撃機陸攻)、一式陸上攻撃機陸攻)。

開戦時には372機の陸攻が南方作戦に全力投入された。

(ハワイ攻撃に参加した空母部隊は388機)。

当初の航空戦力の基幹は基地航空隊で、空母部隊は

あくまで遊撃部隊だったようだ。

 

本記事によると

終戦時の海軍航空戦力は、単座戦闘機1,000機強。

陸攻224機を含む艦上攻撃機540機、これに水上機

含めると2,886機が温存されていた。海軍の水上艦艇は壊滅したが、

内地に維持された基地航空部隊は、ロンドン軍縮会議後に立案された

決戦構想をもとに発展したものだった。

 

真珠湾攻撃ミッドウェー海戦ほか数々の戦闘で、

目立つ空母艦載機部隊だが、日本海軍航空隊のベースはあくまでも

基地航空隊にあったようだ。

 

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