5月13日の「帰れマンデー見っけ隊!!」(三浦半島)
を見ていたらドローン映像に奇妙な人工物の空撮映像が映った。
「これは東京湾要塞跡だ」とすぐにピンときた。
見たことのないようなキレイな要塞跡だ・・・
それは、私も知らなかった 千代ケ崎砲台だった。
知らないのにも訳があった。
この場所は2010年まで海上自衛隊送信所として立ち入り禁止であり、
一般公開されたのは2021年から。それも土日祝日のみの公開だ。
これではあまりメディアに登場していないわけだ。
「帰れマンデー」を見る限り、砲台跡はかなり美しく保存されており、
場所も家からそんなに遠くないので是非一度は足を運びたい場所だ。
かって日本には重要な軍港(横須賀、呉、佐世保、舞鶴)の周辺や
重要な湾口(東京湾、大阪湾)、主要な海峡(宗谷、津軽、対馬)に
このような要塞が構築されており、立ち入り禁止はおろか地図上からも
消されているほど重要な軍事機密だった。
ただ古今東西、要塞というものはあまり効果を発揮した話は聞かない。
マジノ戦(フランス)。大西洋の壁(ナチスドイツ)等々・・固定化された要塞は
機動戦力に対してはほとんど効果が発揮できないまま占領されている。
ハワイのオハフ島要塞もその一つだ。太平洋戦争開戦前、アメリカ軍は海軍基地真珠湾の
あるオハフ島の要塞化をすすめ、全方位死角のない要塞を完成させた。これにより
戦艦による真珠湾攻撃は自殺行為同然となった。
しかし日本軍が行ったのは艦載機360機による航空攻撃。死角なしだったオハフ島要塞の
放火で撃墜できた日本軍機は1機だけだったという。