Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

2028年街から書店が消える日 

著者「小島俊一」氏 曰く

なぜ今、街から本屋が消えていっているのだと思われますか?

 

この問いに対して著者の私が「本屋を殺す犯人を突き止める」訳ではありません。

「出版社に原因がある」「本屋に責任がある」「取次が悪い」「読者の活字離れ」、

それぞれ少しずつ当たっていても一面的です。本屋が消えつつある理由は、

そんなに単純なものではないのでしょう。

 

著者の小島俊一さんは前職での先輩だった。

在職中はいろいろとお世話になった。退職する時には「松山に遊びに来い」

声をかけて頂いた。小島さんはビジネスとしての書店にしか興味がないと

言っていた(?)と記憶がある。これってすごぐ大事な側面だと思う。

かく言う私も「ビジネスとしての書店に非常に興味がある」

(もちろん読者としての書店も大好きなのだが)

 

 

今回の著作のオビには「本屋再生!識者30人からのメッセージ」とある。

識者30名からのメッセージ・・・・そのメンツがなかなか凄い!

取次(トーハン、日販)除けば、ほぼ業界のオールスターキャスト。

それぞれ一家言ある面々ばかり、30人の意見を並べるだけで1冊になる

可能性もある。 一体どんな本なんだろう? と思っていた。

 

あっという間に読了した。

非常に上手くまとまっている。30人の意見の重要な部分のみを抽出し、

それに著者自身の解説を加えた30の小プロットに分け、それを大きなテーマの

流れに沿った章立てに並べる。これが非常に理解しやすい構成だった。

元バリバリの業界人だけに内容もなかなか刺激的で面白かった。

小島さんの全身全霊をかけた力作をしかと受け止たさせて頂いた。

 

唯一言えば、各プロットの頭でイントロ(導入)の役割をしている。

著者と甥の会話。あの会話のやりとりは必要なのかな~

個人的にはああゆう会話形式はあまり好きではないが・・・

そう言えば前著作もこの形式だったな・・・。

 

福岡県出身。(株)トーハンで営業部長、情報システム部長、執行役員支社長などを経て

2013年に経営不振となった愛媛の老舗書店チェーン明屋書店(全80店舗)への出向を命ぜられ

代表取締役に就任。5期連続赤字だった同書店チェーンの経営改革に着手。企業風土を一変させ

「従業員モチベーションの大幅向上」を成し遂げ、一人もリストラせずに2年半で業績を

V字回復させる。この取組みが評価され、週刊ダイヤモンド誌「地方元気企業ランキング」で

全国中小企業300万社の中から日本一に選出される。
2017年”元気ファクトリー株式会社”を設立し独立。経営再建の経験と知識から生まれた

「企業再生のエッセンス」をベースにしたコンサルティングは、業種の枠を越えてクライアントの

業績を上げている。全国各地に呼ばれる講演会では「企業再生のエッセンス」を伝え好評を得ている。