渡辺えり主催オフィス3○○が”座・高円寺”で「ゲゲゲのげ」を再演している。
「ゲゲゲのげ」は1982年に劇団3○○で初演。
1983年の岸田國士戯曲賞を受賞作品。
(同時受賞は、野田秀樹「野獣降臨」、山元清多「比野置(ピノッキオ)ジャンバラヤ」
私が見たのは1985年本多劇場での再演。
今回は、26年振りの「ゲゲゲのげ」に少々興奮する。
劇場「座・高円寺」は初めてだが、大き過ぎず、高さもあり芝居にはピッタリだ。
今回の再演はオーディションで役者を選び、リメークせずに忠実な再現、
伝えることを目的としているそうだ。
上演が始まると、冒頭の台詞から80年代小劇場の香りが吹き荒れた。
キャストも当時の役者に非常によく似ている人間を選んでいる。
見始めると大部分のシーンは憶えていることに、我ながら驚く。
かなり忠実に当時の舞台を再現しており、生バンドを入れた
音楽劇(軽いミュージカル仕立て)になっていた。
それがいい感じで舞台を引き立てている。
台詞回し、掛け合いの言葉遊びは、間違いなく80年代小劇場の空気であり、
少々古めかしく感じもした。(現在とリズム感が異なっている)
学生時代に追い求めていた世界って、こんなんだったな・・・・・。
とノスタルジックに浸ってしまうひと時だった。
作品はもちろん良かった。が、
やはり”あの時代の作品”という感じがした。