丸5年ぶりに東五軒町の敷居を跨がせてもらった。
※本社が新宿区東五軒町にあるので。8代目桂文楽が黒門町(台東区)。
三代目古今亭志ん朝が矢来町(新宿区)と呼ばれるのと同じ(?)
三十数年お世話になった会社だが、私の勤務していた旧社屋は
既に取り壊され更地になっていた。その隣に建てられた新社屋は、
最新の美しいビルとなっていた。まるで別世界。
以前の面影は一片のかけらもなかった。
昼時にお邪魔したので、NHKサラメシで紹介された社員食堂で
ランチをご馳走になる。噂通り美味しかった。
食事をしながら懐かしい面々が目に留まった。今回は仕事でお邪魔しているし、
コロナで食堂も黙食.なので。目を合わせないようにしていたが、
懐かしすぎて数人に声をかけてしまった。向こうも憶えててくれた。
嬉しかった~ 本当に嬉しかった。
私は体調を壊し約2年間休職した上で、東五軒町を2019年5月に退職した。
体調の問題とはいえ突然休職に入った為、同じ部署の面々には多大な
ご迷惑をおかけした。その後も入院、手術、リハビリと続いたので
挨拶もできず不義理が続いていた。
なので前職から見れば取引先の書店に勤める現在でも
東五軒町の敷居を跨ぐのは葛藤があった。「今さらどの面下げて・・・」
という気持ちが心の中を占めている。
でも今回は仕事なので、と意を決して敷居を跨いだ。
守衛さんが顔を憶えててくれた。
食堂で目を伏せていたが数人が挨拶してくれた。
そして会議室への移動中、ロビーでの談笑中も
会う人会う人、5年間のブランクが嘘のように声をかけてくれた。
こんなに嬉しいことはない。
こんなに嬉しい日はない。幸せな一日だった。
建物は変われど、懐かしい面々に会うことができ
ここが私の大切な故郷の一つであることを実感した。
Googleマップで見る トーハン旧社屋(わが青春の本社ビル)