Makotsu Garage

本と映像と音楽の記録(ガレージ)

演劇(芝居)

つかこうへい正伝 1968-1982 長谷川康夫

「つかこうへい」をここまで裸にしてもいいのだろうか? ふと読む手を止めて考える。 しかし、1982年以来、我々が知ろうとしていたつかこうへいの姿がここに描かれている。ましてや著者はヤスこと長谷川康夫さん。この上ない書き手だ。この正伝がなければ、…

つかこうへいを語ろう 新宿セミナー@kinokuniya

こんな凄いイベントがあったのか!そしてチケット取れちゃったよ。 長谷川康夫著「つかこうへい正伝 1968−1982」(新潮社)刊行記念 の新宿セミナー@kinokuniya「つかこうへいを語ろう」 風間杜夫、平田満、長谷川康夫トークショー。 1982年。劇団つかこう…

熱海殺人事件  奇跡のキャストで再演! 

夏風邪を拗らせて1.5日間寝込んだ。のどが痛く、咳が止まらない・・・。夏の疲れが溜まってるな。早く夏休みを取りたい! こんな芝居を見つけた。 紀伊國屋ホールで「熱海殺人事件」。木村伝兵衛(部長刑事)は風間杜夫。大山金太郎(犯人)は平田満。 33年…

101年目のタカラヅカ

週刊ダイヤモンドが宝塚特集だよ!雑誌全般の部数低迷の中、「年金・相続」「鉄道」に続く鉱脈を探そうと必須だな〜。なんたって先週号は「のりもの」だからね・・・ 週刊ダイヤモンド 2015年 6/27 号 [雑誌]出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2015/06…

扇田昭彦さんのこと 

演劇評論家の扇田昭彦さんが逝去された。私が芝居にのめり込み始めた1980年代前半以降、その著作の多くを読まさせて頂いた。 劇的ルネッサンス―現代演劇は語る作者: 扇田昭彦出版社/メーカー: リブロポート発売日: 1983/07メディア: 単行本この商品を含むブ…

「われに5月を」 寺山修司

「現代演劇ポスター展」を観てから、芝居のことを思い出したり、考えたりしている。 われに五月を―寺山修司作品集作者: 寺山修司出版社/メーカー: 思潮社発売日: 1993/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 寺山修司が阿佐ヶ谷「河北病院」…

『路頭劇 葬式の花輪』 主演・寺山修司、唐十郎

「現代演劇ポスター展」のトークライブが最高に面白かった。メンバーは、麿赤児、四谷シモン! 言わずと知れた状況劇場 創世記の怪優二人。それに司会役の桑原茂夫とポスターハリス・カンパニーの笹目浩之。 最初こそ間合いが掴めず、ぎこちない立ち上がりだ…

現代演劇ポスター展 (渋谷ヒカリエ)

ポスターハリス・カンパニーが主催する「現代演劇ポスター展」を渋谷ヒカリエに見に行く。会場では、アングラ演劇全盛期の1960年代後半から70年代、演劇ブームが湧き起こった80年代、現代までの演劇ポスター150点を公開している。 大袈裟ではなく、大学で芝…

萩原流行さんのこと

萩原流行さんを初めて観たのは、1982年冬、紀伊國屋ホールでの劇団つかこうへい事務所「蒲田行進曲」のオープニングだった。客電カットアウト、漆黒の闇にフルボリュームで鳴り渡る「Don't let me down」(The Beatles)突然差し込むピンスポ先には、刀を構…

たった一人の熱狂 見城徹

見城徹さんを初めて知ったのは、つかこうへいの「つか平腹黒日記」(角川文庫)に登場する担当編集者としての見城さんだったと思う。そこには、つかさんにいじられるコミカルな編集者の姿であった。その後の活躍は皆さま衆知の通り。 たった一人の熱狂-仕事…

映画「幕上がる」を観てきた

モモクロのメンバーはよく分からないけれど、素晴らしいという映画評を聞いたので、観てきた。原作は平田オリザ。監督は「踊る大捜査線」の本広克行。モモクロのメンバーは、撮影にあたり平田オリザのワークショップで鍛えられたそうだ。 舞台は高校の弱小演…

東急プラザ渋谷「タイムスリップギャラリー」

渋谷東急プラザの3月22日閉館に伴い、1月22日〜3月22日まで渋谷東急プラザ6階で開催されている「タイムスリップギャラリー」を見てきた。1960年代から現在・未来までの渋谷の変遷を60年代、70年代、80年代、90年代、00年代の5つのタイムゾーンに分け写真や…

走れメルス 〜 乙女のワルツ  

昨日のニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」のゲストは、ビートたけしの裏の裏まで知り尽くした男達たけし軍団の〆さばアタル&アル北郷さん。いやー面白かった。久々に大笑いした・・・ この日のオンエア曲の一曲目は乙女のワルツ/伊藤咲子 名曲…

紀伊國屋ホール開場50周年記念 朝日のような夕日を

サードステージ公演「朝日のような夕日をつれて2014」を観る。紀伊國屋ホールは何度来ても芝居がみやすい。「朝日のような夕日をつれて」は鴻上尚史の処女作。小生が観るのは1997年以来、17年振り。キャストは大高洋夫、小須田康人のオリジナルメンバーに吉…

Roxy Music - More Than This

昨日の続き・・・第三舞台のステージで使われる曲はセンスがいい!というか鴻上尚史さんの音楽の趣味が、私と非常に近いんだね。 まずは「モダンホラー」のオープニング「BEHIND THE MASK」(YMO)このオープニングで芝居 ができるのは演出家冥利! そして「…

立川談春の名演技? ルーズヴェルト・ゲーム

高田文夫先生のラジオビバリー昼ズ、6月2日のゲストは立川志らく。これは聞きたかった!なぜなら、この二人が揃う=立川談春師匠の悪口言いまくりだから・・・ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」も佳境に入り、ますます悪代官ぶりに磨きがかかってきた談春師…

「ローズ」ベッド・ミドラー 

「ローズ」とブログに記したところで、そのまま寝てしまった・・・5月23日の朝日新聞夕刊で、漫画家の藤村真理さんがベッド・ミドラーの映画「ローズ」について書いていた。 ローズ オリジナル・サウンドトラックアーティスト: サントラ,ポール・A・ロスチャ…

「ジャパン・アヴァンギャルド アングラ演劇傑作ポスター展」

5月19日まで渋谷のポスターハリスギャラリー&アツコバレーで「アングラ演劇傑作ポスター展」が開催されてる。これは何と時間を作って見に行かなければ! 会場1のポスターハリスギャラリーでは、 「演劇実験室 天井桟敷」のポスター34点。会場2のアツコバ…

朝倉摂のステージ・ワーク

舞台美術家の朝倉摂さんが亡くなられた。朝倉摂さんの舞台美術は”饒舌な舞台”だった。学生時代に演劇をやっていた頃、その舞台美術は、憧れであり、羨望の的であった。当時、PARCO出版から「朝倉摂のステージ・ワーク」という舞台写真集がでていた。大判で価…

我々のルーツ 児演 

大学時代の演劇サークル「児演」の臨時OB新年会。20年以上会わなくてもみんな変わっていなかった。 相変わらず先輩には頭が上がらないし、演出の金ちゃんには緊張する。小生は、このメンバーでは学年もヒエラルキーも一番下なので「お前は、仕込み(舞台設営…

「WORLD」 シアター1010(東京・北千住)

久々に友人と芝居を観に行く。Askプロデュース『WORLD』 ●破天荒な男たちが日本を変えていく!● 脚本・演出 菅野臣太朗。 シアター1010(東京・北千住) 知っているキャストをあげるとモロ師岡、逸見太郎、野村宏伸、大鶴義丹・・・となかなかの出演陣。あと…

唐組公演「鉛の兵隊」

劇団唐組の2013年春の公演は、2005年初演の「鉛の兵隊」。唐十郎さんが大ケガによるリハビリ中の為、座長代行および演出は、唐組最古参の久保井研が務める。 今回の公演は唐さん不在、久保井研が唐演出を継承、進化・・・的な話題で、朝日新聞や日経新聞の文…

没後30年特別企画「寺山修司と日本のアヴァンギャルド」

今年の5月4日で寺山修司の没後30年となる。書店店頭にも関連のムックが並び出した。羊泉社ムックはなかなかの出来栄え!もう30年か・・・ 歳をとるわけだ。 寺山修司の迷宮世界 (洋泉社MOOK)作者: 笹目浩之出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2013/04/01メディ…

歌舞伎を超えた天性の才 (朝日新聞)

一年前に”巨星落つ”書いたばかりなのに。家元(立川談志)が呼んだのだろうか?歌舞伎界の巨星「十八代目 中村勘三郎」が亡くなった。57歳。大ショックだ。 勘三郎、荒ぶる (幻冬舎文庫)作者: 小松成美出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/02/01メディア: …

メリーさんの羊(別役実)  終演

別役実の戯曲「メリーさんの羊」と言えば、中村伸郎の十八番。ウジェーヌ・イヨネスコの「授業」とともに渋谷ジャン・ジャンで、毎週金曜日の夜に上演された。すでに渋谷ジャン・ジャンは閉館となり、中村伸郎も鬼籍に入ったが、「メリーさんの羊」だけは、…

青山劇場・青山円形劇場が閉館

渋谷「こどもの城」の閉館を決定。それに伴って青山劇場・青山円形劇場が2015年3月をもって閉館することが決まった。開館(1985年)から27年が経過し、建物の老朽化が進み、現在の機能を維持・継続することは困難との理由から、廃止が決まったそうだ。多くの…

柳家喬太郎 田中泯「死神」(グリム童話「死神の名付け親」より)

元出版社勤務の友人に誘われ、新宿紀伊國屋ホールで柳家喬太郎、田中泯さんの「死神」を観た。現在トップクラスの人気を誇る喬太郎さんと舞踏家の田中泯さんが落語「死神」を語り舞う。落語歴30年以上の友人も「これは誘い甲斐のある落語会でした」と絶賛で…

熱海五郎一座 落語日本花吹雪

30日に池袋サンシャイン劇場で熱海五郎一座「落語日本花吹雪」〜出囃子は殺しのブルース〜を観る。熱海五郎一座とは、三宅裕司が東京の笑いの王道”軽演劇”を伝承すべく立ち上げた劇団。座名は、師と仰ぐ「伊東四朗」にあやかり、伊東ならぬ熱海” “四朗ならぬ…

「座談会・つかこうへいの70年代」を聞いて

5月14日の早稲田演劇博物館主催の演劇講座「座談会・つかこうへいの70年代」(大隈記念講堂)の感想がなかなか書けなかった。いろいろな思いが詰まりすぎて、纏められなかった。様々な参加者の感想(ブログ)を読み、ようやく・・・ 風間杜夫、平田満、根岸…

座談会 70年代のつかこうへい

早稲田大学大隈記念講堂に講演を聞きに行った。 現代演劇シリーズ第39弾 つかこうへいの70年代展関連 演劇講座 座談会 つかこうへいの70年代 講師:風間杜夫(俳優)、平田満(俳優)、根岸季衣(俳優) 司会:扇田昭彦(演劇評論家) 新潟から旧友も上京し…